心療内科・精神科
双極性障害(躁うつ病)
双極性障害とは
双極性障害は気分が高まったり落ち込んだり、「躁状態」と「うつ状態」を繰り返す病気です。単極性の「うつ病」とは若干異なる病気で、治療法も異なります。そのため、長期的に診察を継続しながら鑑別を進めていきます。

双極性障害の症状・サイン
躁状態のサイン
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気分が高まり元気になった気がする
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睡眠時間が短くても平気になる
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話しつづける、やたらと声をかける
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怒りっぽくなる、暴言を吐いてしまう
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人の意見に耳を貸さない
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次々にアイデアが出てくるがそれらを組み立てて最後までやり遂げることができない
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根拠のない自信に満ちあふれる
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買い物やギャンブルにお金をつかってしまう
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周りの人から「○○さんらしくない」「元気すぎる」と思われるような状態
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性的奔放になる
など
うつ状態のサイン
うつ病と同様の症状が現れます。
双極性障害では、躁状態の時の自分に対する自己嫌悪も加わり、さらにつらい気持ちになってしまうことがあります。
●気分が沈んでいる(抑うつ気分)
「落ち込んでいる」
「悲しい」
「ゆううつ」
「将来に希望がない」など
気持ちが沈み、悩んでいる状態です。
●疲れやすい、気力の低下
「いつもより疲れやすい」
「気力がでない」
「体が重く感じる」
「日常的なことにも時間がかかってしまう」などの症状です。
●興味や喜びを感じなくなる
仕事や趣味など、普段やっていたことや
楽しめていたことに関心がなくなります。
「何をしても面白くない」
「人と話すのが面倒」
「これまで楽しかったことが、楽しめない」
のような症状です。
●強い罪悪感
「自分は価値のない人間だ」
「うまくいかないのは自分のせいだ」など
過剰に自分を責めたりするような症状です。
●食欲の変化、体重の増減
多くの場合、
「食欲がなくなる」
「食欲低下による体重の減少」が
みられます。
「過食」や「体重増加」がみられる場合もあります。
●思考力・集中力の低下
「物事に集中できない」
「考えがまとまらない」
「新聞やテレビを見ても内容が頭に入ってこない」
といった症状です。
仕事や勉強、家事が思うように進まなかったり、できなくなったりします。
●睡眠障害(不眠、睡眠過多)
「寝つきが悪い」
「夜中や早朝に目が覚める」
「ぐっすり寝た感じがしない」などの症状です。
反対に
「夜の睡眠が極端に長い」
「日中も寝てばかりで昼夜逆転している」
のような場合もあります。
●死にたいと考える
「死について何度も考える」
「自殺したいと思う」
「死んだ方がましだと思う」のような症状です。
●身体に現れる症状
うつ状態の際には、下記のような身体の症状が現れることがあります。
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頭痛、頭が重く感じる
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肩こり、関節の痛み
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胃の痛み、食欲不振
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下痢、便秘などの胃腸症状
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発汗
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息苦しさ
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継続する微熱
など
双極性障害の治療
薬物療法
双極性障害の治療は、うつ状態、躁状態、維持期(再発予防)で使用薬剤を調整します。
また、心理・社会的治療も行います。