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2017.8.13

臨床心理士のコラム 第1回 “人は皆不安”

1.人は皆不安
人は皆産まれてから死に至るまで常に多くの不安を抱えて生きています。
しかしそのひとつひとつの不安を日常的に意識し続けてしまうと、こころが辛く苦しくなり、耐えられなくなるでしょう。
そこで人のこころは不安を感じ続けることを避けるため、無意識的に独自の動きをすることでそのバランスを保っていると考えられています。

2.不安を感じないようにするこころの動き
このこころ自体の独自の動きを心理学の世界では“防衛”または“防衛機制と呼びます。
この防衛が適切かつ適度に機能しているならば、人は過度に不安に苛まれることなく現実の世界を安心して生きることができます。
反対に何らかのストレスや環境の変化によりこれらの防衛が使えなくなると、人は不安から無防備になりやがては心身の不調を来たしてしまうでしょう。

3.防衛のいろいろ
ひとくちに防衛と言ってもその種類は様々あり、良い性質のものもあれば悪い性質のものもあります。
例えば、“趣味や好きなことに没頭する”、“勉強や仕事で成果を残す”等は(健康な)防衛の代表格として挙げられますが、これらの防衛が機能していれば、その人が抱える自信のなさからくる不安は軽減され、こころのバランスは保たれます。
反対に元々の防衛の在り方が適切でないため、防衛が不完全であったり機能しない場合もあります。
例えば、何かあると人や環境のせいにする、周りを攻撃するなどがそういった防衛の代表格として挙げられます。
この方法をとれば、自分は悪くないと感じることができるため、確かに表面的には不安を一掃することはできます。
しかし、この手法は結果的には人を傷つけさらには自分をも傷つけることになるため、結局は不安は一層増大しこころのバランスは崩れていくでしょう。

4.防衛の使い過ぎ
他方、防衛に頼り過ぎてしまう場合にも、こころによくない影響を与えることがあります。
不安を取り払うために仕事で常に限界を超えて頑張ろうとしてしまう、などがその典型です。
そのせいでこころと身体が疲れ切ってしまい病気になってしまう方もおられます。

5.心理療法の目的
心理療法やカウンセリングが行われる1つの目的として、このような“防衛”を取り扱い、機能不全に陥っていた防衛を再び機能させたり、新たなより健康的な防衛を獲得していくことをお手伝いすることが挙げられます。

不安にうまく対処できていないと感じ困っている方がおられましたら、ぜひ一度ご相談ください。

臨床心理士 西川 正史

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